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コモディティ化とは?例も挙げて分かりやすく解説

経済学
この記事は約8分で読めます。

こんにちは。大ちゃんです。

経済学の用語で「コモディティ化」という言葉があります。

コモディティという言葉は、「多くの似たような商品が市場に出回ることによって商品の大差がなくなり、その結果、商品の市場価値が低下する」といった意味で使われます。

なお、英語では「Commodity」と書き、日本語に訳すと主に「商品」や「日用品」という意味になりますが、ビジネス上では「一般化する」という意味でも使われています。

そこで、今回はこの「コモディティ化」の意味を詳しく見ていきたいと思います。

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コモディティ化とは他との差がなくなった商品のこと

stevepb / Pixabay

結論から言うと、コモディティ化とは、他にも同じような商品がたくさん出てきて、差別化が難しくなった商品のことを言います。

あなたも経験があると思いますが、僕たちがモノを購入するときは、生活必需品である日用品や食料品であっても、また、家電等の高額な商品であっても、数ある商品の中から自分が最も気に入った商品を選んでいると思いますが、中には、

どの商品も同じようなものだな・・・よし、だったら一番安いやつにしよう!!

といったように、価格を理由に購入を決定するということもあると思います。

このような商品のことをコモディティ化した商品と言い、「コモディティ化」とは他の商品との差が大してなくなった商品のことを指します。

モノを作るメーカーは、利潤追求のため新しい商品や新機能を搭載した商品を定期的に市場に投入しますが、人気で売れる商品であればあるほどライバルのメーカーはその人気商品を研究し尽くし、似た機能を搭載した商品を人気商品より少し安い価格に設定して販売し利益を上げようとします。

これにより、それまで高い付加価値を保っていた新商品の市場価値が低下し、発売されてすぐの頃は画期的で、もてはやされた商品であっても、やがては一般的な商品となっていきます。

ここで一つ例を挙げておくと、スマートフォンなんかは「コモディティ化」しやすい典型例なんですよね。

どういうことかと言うと、新しい機能が付いたスマホだと、発売されてすぐの頃は、多くの人にとって画期的かつ革新的で、とても魅力的な商品に映ります。

しかし、のちに別のメーカーが似た機能を搭載したスマホを販売すれば、そこに大した差はなくなりますからね。

スマホに限らず、家電市場では特にコモディティ化が起こりやすいと言われています。

もう一つ例を挙げるならば、例えば、薄型テレビは2010年ごろまでは40型サイズが15万円くらいの相場でした。

それがたった2~3年ほどで半額くらいにまで値下げし、現在では5~6万円ほどの40型薄型テレビも登場しています。

シャープの「AQUOSアクオス」に代表されるように、液晶などの技術も格段に進歩したにもかかわらず、一般人ではどのテレビも機能や性能の違いが分からないというのが実情です。

したがって、薄型テレビを購入する際は、皮肉にも最終的には価格で決めるといった消費者も多くなっているのが事実であるわけです。

そのため、先ほど「AQUOS」を挙げましたが、テレビやDVDレコーダーなどの商品は、メーカー側はコモディティ化対策として独自のブランド名を付けています。

例えば、ソニーなら「ブラビア」、東芝なら「レグザ」といったように、各メーカーが商品にブランド名をついているのは、メーカーが性能や価格ではなくブランドで差別化を図ろうとしている何よりの証拠なのです。

コモディティ化する理由

evita-ochel / Pixabay

では次に、なぜコモディティ化するのか見ていきます。

結論としてはコモディティ化する理由はだいたい決まっており、主に次の3つを挙げることができます。

①参入による供給過多

一つ目の理由は「供給過多」です。

たくさんの企業が市場に参入することで、商品の供給量が需要量を超えてしまい、供給過多に陥ります。

こうなると、企業は少しでも他の企業より安い値段で商品を売ろうとするようになります。

企業が商品の改善や差別化に力を入れることなく、価格で勝負する低価格路線に舵を切ってしまうと、コモディティ化が発生することになるのです。

②貿易による低価格商品の輸入

二つ目の理由は「貿易による低価格商品の輸入」

貿易によって価格の低い商品が市場に入ってくると、コモディティ化は進みます。

海外、特に新興国は人件費が日本よりも安いので、現地で生産されたモノを輸入することにより、低価格で商品を販売することが可能です。

最近は中国やベトナムなど、アジア各国から低コストで生産された商品が日本の国内市場にも入ってきています。

こうした新興国で作られた商品は最初から低コスト・低価格なので、仮に同じような商品が他になくても、国内の企業はこの価格に合わさざるを得なくなり、結果として商品の低価格化と同時にコモディティ化が進みます。

③モジュール化

三つ目の理由は「モジュール化」

「モジュール化」とは、新しい製品・部品を設計する際、その全体構成や部品を新しく設計することなく、それぞれの要求機能に対してあらかじめ準備された製品・ユニット・部品・技術情報より適切なものを選び、組合せによって新しい製品を開発していく方法のことです。

製品の部品がモジュール化されていれば、メーカーは商品開発を安く行えますが、どのメーカーも同じ部品を使用しているため、完成した商品はどれも同じようなモノになりがちなのです。

コモディティ化は立場によって有利・不利が変わってくる

ここまでコモディティ化する理由を見ていきましたが、実はコモディティ化は立場によって有利か不利かが変わってきます

ここではコモディティ化を消費者・生産者、それぞれの立場に立って考えてみることにしましょう。

消費者にとってコモディティ化はメリットとなる

まず、僕たち消費者の立場からみると、商品のコモディティ化はメリットとなります。

なぜかと言うと、商品の供給量が増えれば、日本全国どこにでも商品が流通するようになるため、どの地域でも同じ商品を手に入れることが容易になります

さらに、供給量が増えると価格競争が活発になるので、今より商品を安く買うことも可能となります

このように、消費者にとってはコモディティ化は、たくさんの商品をより安い値段で購入することができるようになるため、有利となるのです。

一方で生産者は熾烈な価格競争に突入する

一方、生産者である企業の立場からみると、コモディティ化はデメリットとなります。

企業はより利益を得るために、常に新製品の研究・開発が求められます。

しかし、差別化した商品を生み出すために膨大な時間と費用をかけて商品開発を行ったとしても、完成して販売した商品がコモディティ化してしまうと、価格競争によって商品の付加価値は大きく減少することになります

したがって、生産者である企業にとって、コモディティ化が進むと利益が減るので不利な状況となります。

労働市場でも急速に労働力のコモディティ化が進んでいる

8385 / Pixabay

市場がある程度成熟した現代では、日用品や家電、生活必需品に限らず、あらゆる分野の市場でコモディティ化が発生していますが、これと全く同じ現象が労働市場でも起きています。

上記で、立場によって有利・不利が変わってくると説明しましたが、労働市場では上記とは逆で「労働者を雇う企業が消費者の立場」に、そして「労働力を会社に提供する労働者が生産者の立場」となります。

現在の日本では学校を卒業した人の約8割以上はサラリーマンとなりますが、多くの労働者が労働市場に参入することで供給量が需要量を越えてしまい、結果として市場は供給過多になっていきます

供給過多だと労働者は職にありつくために安い賃金でも働こうとするため、企業はわざわざ賃金を上げることはしません。

そして、途上国には日本人の平均的な賃金より安い賃金でも働く労働者がたくさんいるため、国内の企業は賃金をその安い水準に合わせざるを得なくなります

日本は現在、途上国よりは賃金は高いですが、このままの状況が続けばいずれは途上国並みの賃金となっていくでしょう

さらに、日本の教育現場では現状、「会社に雇われるために必要な能力を教える教育しか行われず、自分の力で稼いで生きていくために必要な能力を教える教育がほとんど行われていない」ため、学校を卒業しただけでは同質で画一的な人材しか生まれません

また、日本の企業では総合職として採用するのが一般的なため、会社に長年勤めていたとしてもその会社でしか通用しない能力の場合がほとんどで、転職するにしても不利になりがちです。

これらのことはまさに日本の労働市場がコモディティ化していることを示しています。

以上のことから、労働力のコモディティ化が起きている日本の労働市場で働こうとするのは、実はかなり不利であることがわかります。

最後に

今回は経済学の用語である「コモディティ化」について詳しく説明してみました。

以上で見てきたように、コモディティ化とは他の商品との差がなくなった商品のことを言いますが、現在はあらゆる分野の市場でコモディティ化が発生しており、労働市場で考えると、消費者としてはもちろん、労働者としてもコモディティ化は僕たちの生活に大きく関わっていることが分かります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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