こんにちは。大ちゃんです。
「円高・円安って結局どういうことなの?」、「分かっているつもりでもいざ説明してと言われたらうまく説明できない」と思う人は実は大人の中にもたくさんいらっしゃるかと思います。
例えば1ドル=100円であったのが次の日は1ドル=120円になったとします。
これは円高、円安のどちらでしょうか?
正解は円安なのですが、どうしてそうなのか理屈で説明できて初めて理解することができます。
そこで今回は「円高・円安ってどういうことなのか」について、高校生でも分かるように経済学部卒の僕が説明したいと思います。
なお、今回は現在の経済動向がどうこうとか景気がどうだと言う話は抜きにして、あくまで理論のみを説明していきますので、お付き合いいただけたら幸いです。
円とドルの値はどう決まるの?
NHKのニュースなどではニュースの最後に現在の為替相場が1銭単位で表示され、その値は刻一刻と変化していくのを見たことがある人も多いと思います。
冒頭でも述べましたが、例えば1ドル=100円とか1ドル=120円という値はどのように決まるのでしょうか?
簡単に説明すると、その値は、
ドルを円に変えたい人と円をドルに変えたい人のバランスによって決まります。
これはどういうことかというと、
「円が欲しい!」と思う人が多ければ多くなるほど円の価値が上がって円高になり、逆に
「円はいらない!」と思う人が多ければ多くなるほど円の価値が下がって円安になる
ということです。
ヤフオクなどのオークションでも、出品されているモノの値段は欲しい人が多ければ多いほど値段は上がり、そのモノの価値は上がります。
逆にスーパーなどのお店ではその商品を欲しいと思う人が少なくて売れ残っていると、値引きシールを貼って値段を安くして(価値を低くして)売ろうとしますよね。
身近なものに例えると円高・円安もこれと同じ理論で説明できます。
円高・円安の決まり方
ではここからは円とドルの為替相場がどのように決まるのか見ていきましょう。
ここでは分かりやすいようにドルをリンゴに例えて説明してみます。
リンゴ1個を100円としたとき、あるショッピングモールの中に100円のリンゴを売りたいと思っているお店がたくさんあるとします。
するとある時、そのショッピングモールに「リンゴを買いたい!」と思う人が100円を持ってやってきました。
そこでそのショッピングモールに入っている全てのお店はどのお店もその人に100円でリンゴを売りたいのですが、これではやってきた人はどのお店で買おうか迷って決めることができません。
すると、あるお店の店員が「このリンゴを100円から90円に値下げするから買ってくれ。」と言いました。
そうすると「リンゴを買いたい!」とやってきた人は90円で買おうとします。
それを見た隣のお店は「うちのお店ではこのリンゴを80円に値下げするから買ってくれ。」と言います。
リンゴを買いに来た人はリンゴ1つを80円で買うことにしました。
結局1つのリンゴを80円で交換したので、1リンゴ=80円になりました。
この場合、1つのリンゴが100円のときよりも、リンゴの価値は20円下がり、逆に1つのリンゴに対する円の価値は20円上がって円高になったということができます。(円高リンゴ安)
しかしこの後、今度は逆にそのリンゴを買いたいと思う人がそのショッピングモールにたくさん押し寄せたとしましょう。
するとどうなるのでしょうか。
この場合はリンゴを買う方はそのリンゴに高い値段を払う人が買えるようになります。
ある人は「そのリンゴを110円で売ってくれ。」と。
そしてまたある人は「そのリンゴを120円で売ってくれ」と。
リンゴを売る方はもちろん高い値段を払ってくれる人に売ろうとします。
結局1つのリンゴを120円で売ることになったので1リンゴ=120円になりました。
この場合、1つのリンゴが100円のときよりも、リンゴの価値は20円上がり、逆に1つのリンゴに対する円の価値は20円下がって円安になったということができます。(円安リンゴ高)
この例のように、円の値段は、円(お金)を払ってリンゴに交換したい人と、リンゴを売って円(お金)に交換したい人との需要と供給のバランスによって決まるのです。
この例に出てきたリンゴをドルに置き変えてもう一度読んでいただくとおのずと理解していただけるかと思います。
まとめ
今回は経済学部卒の僕が円高・円安の仕組みを高校生でも分かるように説明してみました。
円とドルなど、お金とお金で考えてしまうと両方の価値を混同してしまい「数値が上がっているのになぜ円安なの?」と疑問に思ってしまう人も多いですが、今回挙げたリンゴの例のようにお金の価値をモノの価値に置き換えて考えてみるとそのモノの価値が変化していることが分かるので理解しやすいです。
円高・円安がどういうことであるのか説明しようと思った時は今回の記事を思い出して頂けたら嬉しいです。
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