※本ページの情報は2020年4月時点のものです。最新の情報は各鉄道事業者のホームページでご確認ください。

こんにちは。大ちゃんです。
近鉄電車のおトクなチケットに、「奈良・斑鳩1dayチケット」があります。
このチケットは、近鉄電車を利用して、文字通り奈良や法隆寺のある斑鳩を日帰りで観光するときに使うと交通費が安くなるおトクな割引きっぷ(企画乗車券)です。
そこで今回は「奈良・斑鳩1dayチケット」の南海・泉北版を使うと、通常と比べてどれくらいお得になるのか調べてみました。
奈良・斑鳩1dayチケットとは?
「奈良・斑鳩1dayチケット」は、奈良までの区間の近鉄電車と、奈良市内の移動や奈良と斑鳩を結ぶ奈良交通の路線バスが1日乗り放題となるお得で便利な割引乗車券です。
奈良・斑鳩1dayチケットは近鉄電車と奈良交通バスのフリー区間に加え、阪急版や京阪版など、関西のそれぞれの各私鉄・地下鉄沿線のフリー区間がプラスされていてるきっぷです。
今回はそんな奈良・斑鳩1dayチケットの南海・泉北版について詳しく見ていこうと思います。
奈良・斑鳩1dayチケット(南海・泉北版)の詳細情報
発売期間
- 2020年4月1日(水)から2021年3月31日(水)まで

旅行当日に購入し、すぐに利用することも可能です!
有効期間
- 2020年4月1日(水)から2021年4月30日(金)までのお好きな1日

通年販売ですが4月で有効期限が区切られおり、その年の3月31日までに購入したチケットはその翌月である4月30日まで利用できます。
セット内容(有効区間)
- 南海全線1日乗り放題(関西空港駅、高野山駅除く)
- 泉北高速鉄道1日乗り放題
- 近鉄線フリー区間1日乗り放題
- 奈良交通バスフリー区間1日乗り放題
- 奈良エリア内各社寺・施設で利用できる優待券

案内のリーフレットに加え、奈良の寺社やお店で使える優待券(割引や特典)もついてきます!
発売額
- 2,100円(大人のみ)

子ども用は発売されていませんのでご注意ください。
発売箇所
- 南海電鉄各駅(関西空港駅、高野山駅など一部の駅を除く)、泉北高速鉄道各駅

近鉄電車の各駅では発売されていませんので購入の際は注意が必要です!
南海・泉北沿線から奈良までの電車と奈良での路線バスが乗り放題に!
奈良・斑鳩1dayチケットは、南海電車および泉北高速鉄道沿線から奈良へ日帰りで観光する際にぴったりのお得なきっぷです。
奈良へのルートですが、泉北高速・南海電車で難波駅までアクセスし、難波駅で近鉄線に乗り換えます。
難波から近鉄電車で終点の近鉄奈良駅までアクセスしたら、少し歩くかバスに数分乗ると、鹿がたくさんいる奈良公園に到着します。
なお、この「奈良・斑鳩1dayチケット」ですが、有効区間はすべて乗り降り自由となっているので、予算を気にせずに途中の駅で降りてみたり、バスを乗り継いでみたりと、気ままに自由な旅程を組むこともできます。
【裏技】実は京都にも追加料金なしでいける?
ここでもう一度さっきの近鉄線のフリー区間を見てほしいのですが、近鉄線のフリー区間は近鉄京都線も全線対象のため、奈良への観光のついでに京都にも足を伸ばすことができるんです(!)
奈良はもちろん、定額乗り放題で京都にまで行けるなんてものすごくお得ですよね。
ですので、南海・泉北沿線から奈良や京都へ日帰りの観光を考えているのならば、使わない手はありません。
「奈良・斑鳩1dayチケット」の南海・泉北版はいくら得する?
それでは、「奈良・斑鳩1dayチケット」の南海・泉北版を使って観光する場合と、何も使わずに通常の運賃を支払う場合の金額とを比較して、どれくらいお得になるのか見ていきます。
南海電車と近鉄電車の接続駅である大阪難波駅を起点とし、近鉄奈良線で奈良まで行き、奈良の春日大社からバスで法隆寺へ行き、法隆寺からバスで筒井駅に戻り、筒井から大和西大寺を経由し再び難波に戻ってくるルートで、途中の駅を降りることなく、「奈良・斑鳩1dayチケット」を使った場合と、使わない場合の交通費の合計金額を比較してみます。
以下の表はチケットを使わずに通常の運賃とその場合にかかる大人1人の合計金額をまとめたものです。
利用交通機関(ルート) | 通常運賃(片道) |
近鉄電車(大阪難波⇒近鉄奈良) | 570円 |
奈良交通バス(春日大社本殿⇒法隆寺前) | 770円 |
奈良交通バス(法隆寺前⇒筒井駅) | 310円 |
近鉄電車(筒井⇒大阪難波) | 640円 |
合計 | 2,290円 |
通常の運賃は上記の表のとおりで、2,290円となりました。
「奈良・斑鳩1dayチケット」(南海・泉北版)の発売額が2,100円なので、190円得することになりますね。
なお、これは難波を起点にしているため、このような奈良と斑鳩を周るルートであれば、南海および泉北高速のどの駅から乗車しても損することはないです。(逆にチケットを使わない方が損します。)
また、乗り降り自由なので途中の駅で降りたり、バスを乗り継いだり、前述のように京都へ足を伸ばしたりすると、もっと得することも可能となります。
遠ければ遠いほどよりお得に!南海・泉北主要駅でお得額をそれぞれ比較
次に、南海線および泉北高速線の主な駅から乗車した場合を見ていきます。
通常運賃の合計は先ほどのルートの合計運賃と南海・泉北線の乗車駅から難波までの往復の運賃を合わせた額で計算しています。
南海本線・高野線の主要駅から乗車した場合
乗車駅および降車駅 | 通常運賃の合計 | チケット利用で得する額 |
新今宮・天下茶屋 | 2,610円 | 510円 |
堺
堺東 |
2,810円 | 710円 |
金剛 | 3,190円 | 1,090円 |
岸和田 | 3,290円 | 1,190円 |
河内長野 | 3,430円 | 1,330円 |
泉佐野 | 3,510円 | 1,410円 |
林間田園都市 | 3,590円 | 1,490円 |
尾崎
橋本 |
3,690円 | 1,590円 |
みさき公園 | 3,910円 | 1,810円 |
和歌山大学前 | 3,970円 | 1,870円 |
極楽橋 | 4,070円 | 1,970円 |
和歌山市 | 4,150円 | 2,050円 |
泉北高速鉄道沿線の各駅から乗車した場合
乗車駅および降車駅 | 通常運賃の合計 | チケット利用で得する額 |
中百舌鳥 | 2,970円 | 870円 |
深井 | 3,150円 | 1,050円 |
泉ヶ丘 | 3,230円 | 1,130円 |
栂・美木多 | 3,310円 | 1,210円 |
光明池 | 3,350円 | 1,250円 |
和泉中央 | 3,430円 | 1,330円 |
このように、乗車駅が奈良から遠ければ遠いほど、よりお得になることが分かりました!
なお、大阪難波~近鉄奈良の片道運賃が570円(往復で1,140円)なので、南海電車の片道運賃が480円以上の区間(往復で960円以上)ならば、奈良でバスに1度も乗らなくても、ただ近鉄奈良駅まで行ってそのまま帰ってくるだけでも元が取れる計算となります。
おまけ:和歌山市~京都を鉄道のみで往復する場合
最後に、先ほど、この「奈良・斑鳩1dayチケット」を使うと、追加運賃は一切なしで京都にも行けると説明しましたが、難波から一番遠い和歌山市から難波と大和西大寺で乗り換えて京都へ行き、日帰りでまた同じルートで帰ってくる場合、どれくらい交通費を浮かせることができるのでしょうか?
利用交通機関(ルート) | 往復の通常運賃(片道) | チケット利用で得する額 |
南海電車(和歌山市~難波) | 1,860円(片道:930円) | |
近鉄電車(大阪難波~京都) | 1,920円(片道:960円) | |
合計 | 3,780円(片道:1,890円) | 1,680円 |
〈参考:最安となるルートの運賃である、和歌山市(南海)~なんば(Osaka Metro)~梅田・大阪~京都(JR)の片道運賃は1,730円〉
この場合、1,680円が浮く結果となりました。
ちなみに、これは奈良を一切観光しないルートですし、難波から京都へはOSAKA MetroとJRを使った方が早いので、実際にこのような使い方をするのは乗り鉄が趣味の方ぐらいだと思います。
ですが、この「奈良・斑鳩1dayチケット」を使う方法は和歌山や泉南地域から京都へ電車で移動する際、一番安くで往復できる唯一の手段ですので、覚えておいても損はないかもしれませんね。
最後に
「奈良・斑鳩1dayチケット」の南海・泉北版は、大阪南部から奈良方面へ日帰りで観光する際に最もお得な効力を発揮し、乗車駅やルートによっては1,000円以上も交通費を節約できる最強レベルでお得な割引きっぷです。
基本的には名称のとおり、奈良と斑鳩を単純に周遊するだけで簡単に元が取れますので、このチケットの存在を知ったあなたは、きっと普通に電車やバスの運賃を払って奈良へ観光に行くのがアホらしく感じてしまうほどだと思います。
以上、今回は南海・泉北版の「奈良・斑鳩1dayチケット」がどれくらい得するのか調べてみました。
当記事があなたの役に立てばうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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