うつ病を治したいのなら自信をつけるより自己肯定感を高める方がいいと思う理由

自己肯定感

こんにちは。うつ病ブロガーのだいだいです。

「自分に自信がないからうつ病になったんだ・・・」

「うつ病の治療は自信をつけることから」

なんてよく言われますが、実際にうつ病なった身からすると、自信をつけるために頑張って、その時は乗り越えられたとしても、その自信は長続きせず、いずれは必ず再び自分を責めることになり、ひどく落ち込むことが多いんですよね。

だから僕はうつ病の治療に真っ先に必要なのは「自信」なんかではなくて、自分のことを「これでいい」と認めてあげる「自己肯定感」だと思うんです。

目次

自信と自己肯定感は似て非なるもの

「自信」と「自己肯定感」はよく同じ意味で使われることもありますが、僕は全く異なるものだと思っています。

自信は自分を信頼してプラスアルファをつけ加えること

ネットで検索してみると出てくるのですが、自信というキーワードを調べてみると、

人間が自らの能力、知識、信念などを信頼している精神の状態を意味する。 自信があればうまくいくと自分を信頼し、未経験の領域に挑戦する場合でも自己不信や戸惑いを克服することができる。

出典:自信 – Wikipedia

と、あります。

このように「自信」とは「自分のことを信頼すること」。

例えば、一度失敗したとしても、「次は絶対大丈夫!」と思い、文字通り自分を信じて次に望もうとすることは「自信がある」と言うことができそですね。

自己肯定感は自分を認めてあげること

一方、自信に対して自己肯定感とは自分で自分を認めてあげること

自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語。 自己否定の感情と対をなす感情とされる。

出典:自己肯定感とは – 日本語表現辞典 Weblio辞書

ここで自分で肯定するというのは、例えば、何か失敗してしまったときに「次は大丈夫!」と自分を奮い立たせることではなく、「失敗することなんて誰だってある、だから次は気をつければいいんだ」と、失敗してしまった自分を認めてあげること、これが「自己肯定感」です。、

うつ病でしんどい時に無理して「自信」をつけようとすると…?

以上のことを踏まえたうえ、うつ病で心が病んでいるときに「自信」をつけようとするとどうなるのか考えてみましょう。

結論からいうと、自分のことがよりいっそう嫌いになって、どんどん自己嫌悪の悪循環に陥っていきます。

うつ病のときは自己肯定感が顕著に低くなっている状態ですので、ここで無理して自信をつけようとすると、

「うつ病のせいで何もかも周りの人と同じようにできない自分はやっぱりダメな人間だ・・・」

「ダメな人間の自分が普通の人のように自信なんて持てるようになるのは夢のまた夢だ・・・」

「何をやっても全く自信がない自分にはもはや生きている価値なんてない・・・」

というように、肯定とは逆に、何でも自分を否定して卑下することになっていくんです。

このように、自信の土台となる自己肯定感がないと、いつまでも自己嫌悪に陥ってしまいます。

自信は自己肯定感が前提にあって生まれてくるもの

「自信」は「自己肯定感」が十分にあって初めて成り立つものだと僕は思うんです。

うつ病で憂鬱な気分のときは、自己肯定感が低くなっているので、その上で自信をつけようと思っても、その自信はすぐに消え去ってなくなっていきます。

まさにこれは空虚な自信。身体の底からみなぎってくる本当の自信ではないのです。

ですので、うつ病でひどく落ち込んでいるときに「自信をつけないと!」と思えば思うほど、「こんな自分はダメなんだ!」という自己否定の念の方が強くなり、そうなると余計落ち込んだり焦ってしまったりするものなんです。

そもそも、「自分はダメなんだ!」と思っている状況というのは、「今のままじゃダメだから変わりたい!でもうつ病でこんな身体になってしまったんだから自分にはやっぱ無理なのかな?いや、やっぱり自分はこのままじゃだめだ!」と心の中で変わりたい!と強く葛藤しているなによりの証拠です。

だからそんな時にこそ必要なのは、自分を奮い立たせる自信ではなく、そんな自分を肯定し、認めてあげる「自己肯定感」なんだなと僕は強く思うんです。

こんな自分でもいいじゃんと思うことから

僕は自己肯定感とは自分で自分を肯定し認めてあげることだと言いました。

ですので、自分がやったこと全て、もっと言うと、どんな自分でも肯定して認めてあげることが重要です。

仕事が思い通りにいかなっかったとしても、やらないといけないことがあるのに億劫でどうしても手を付けることができなかったとしても、1日中身体がだるくてずっとゴロゴロ過ごしてしまったとしても、そんな自分でもまずは「今日も生きることができた」と認めてあげてイイんです。

だって、うつ病じゃない健康な人でも、仕事がうまくいかないことだってありますし、億劫になって物事になかなか取り掛かれないことだってあるし、1日中だらだら過ごしてしまうことだって、誰でもあるじゃないですか?

だから別にあなたにもあってもいいんじゃないですか?

「自分には何もできない。自分には何も得意なことなんてない。もうこんな自分が嫌になるほど大嫌いでいっそ死んでしまいたい!」

それでもそんな自分を認めてあげるんです。

最初はとても難しいですが、ひどく落ち込んでいるときに自己肯定感を得るためには、他人ではなく自分で自分を認めてあげることが必要なんです。

自分に何もできなくても、そんな何もできない自分が大嫌いだったとしても、それはあなたがそう思い込んでいるだけであって、それであなたが生きている価値が全くないということとイコールではありません。

たとえ今、あなたがそう思えなくても、人はただそこで息をして、生きているだけで十分な価値があるんです。

まずは自己肯定感を高めていくことから

ここまで、自信と自己肯定感の違いを見てきましたが、うつ病で心が苦しい時に自信と自己肯定感を混同してしまうと、その分回復が遅れてしまいます。

ですので、まずは自信と自己肯定感の違いを知って、自信ではなく、自己肯定感を高めていくことから始めてみてはいかがでしょうか。

何度も言いますが、自己肯定感を高めるには「自分で自分を認めてあげること」。

朝起きれた、テレビが見れた、散歩に出かけられた、お風呂に入れた・・・などなど、どんな些細なことでもイイんです。

たとえ「こんなことぐらいで」だとあなたが思ったとしても、それはいつ誰が「こんなことぐらい」と決めたのですか?

それに気付けばあなたの心の苦しみもだんだんと晴れていくことになると思います。

僕自身もうつ病の療養中の身で、一人で暮らしていけるほどの収入はなく、コミュ症で人と話すのが大の苦手です。

さらに、うつ病になってすぐには人生に絶望して本気で自殺も考えたこともあります。

そんな僕でも自分を認めることの積み重ねで、うつ病になっても今まで何とか生きてこれたのですから、この記事をここまで読むことができたあなたなら、きっとできると僕は信じています。

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