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最低賃金を上げてもみんなが幸せにはなれない理由

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最低賃金を上げてもみんなが幸せにはなれない理由

こんにちは。うつ病ブロガーの大ちゃんです。

先日(2017年4月15日)、東京・新宿で若者を中心に労働者の最低賃金を時給1,500円に上げることを要求しているグループがデモを行なったようですが、僕は個人的にこのデモの意見である「最低賃金を上げろ」という声には全く賛同することができません。

参考「最低賃金、時給1500円なら夢ある」若者らデモ:朝日新聞デジタル

僕もうつ病でしばらく働けなくなったこともあり、お金が少なくて生活するのにも困っている社会的弱者の人の考えにはおおむね賛成することが多いのですが、僕がこのデモに賛同できない理由として、最低賃金を上げても労働者みんなが幸せになるということは絶対にありえないと考えているためです。

その理由は、最低賃金を上げることで幸せになるどころかさらに不幸になる人がでてくるのは歴史や学問がすでに証明していますし、「最低限度の生活を保障するために、最低賃金を上げろ」という意見はどうもお門違いだと思うからです。

今回はこの最低賃金を上げろと要求するデモから僕が考えたことを書いていこうと思います。

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最低賃金を強制的に上げるとどうなるか?

仕事をどんなに頑張っても一向に上がらない給料。

こんな世の中だからこそ、今の時給が上がれば誰でも嬉しいと感じるはずです。

だから「最低賃金を一律1,500円に!」という意見も分からなくはないです。

しかし、仮に「最低賃金を1,500円にしないと人を雇ってはいけない」という法律ができたとすると、果たして世の労働者はみんな幸せになることができるのでしょうか?

最低賃金が1,500円となった場合、いったい何が起こるのか具体的にみていくことにしましょう。

経済学の基本の話になりますが、モノやサービスの値段だけでなく労働力の値段である賃金も需要と供給の関係になっていて、その需要と供給が一致する点(均衡価格)で時給も決まります。

最低賃金をここでは仮に1,000円とすると以下の図のようになります。

最低賃金グラフ1

縦軸が賃金、横軸が雇用量を表していて、ちょうど需要と供給が交わる点が現在の賃金ということになります。

そこで最低賃金を1,500円に上げると、いったいどうなるでしょうか?

以下の図のように企業の人件費が変わらず一定だとすると、必然的に企業が雇うことのできる人の数が減ることになります。

最低賃金グラフ2

例えば、今まで時給1,000円で100人雇っていた会社は時給1,500円になると雇えなくなる人が出てきます。

ある企業の人件費が1時間当たり10万円だとすると時給が1,000円の時は10万円÷1,000円=100となり、100人雇うことができますが、時給1,500円になると100人も雇ってしまうと1時間当たりの人件費が15万円と5万円予算オーバーしてしまうためです。

(この場合、10万円÷1,500円≠66.6となり、この企業は最高でも66人しか雇うことができません。)

残りの人は失業者になってしまい、働きたくても働くことができなくなってしまいました。

また、影響を受けるのは失業した人だけではありません。

運よく失業せずに働くことができた人にも及びます。

この場合、時給が1,500円になっても労働量が減るわけではありません。

むしろ、企業が雇えなくなった人の分の仕事もこなさなくてはならなくなりました。

今まで1,000円分の労働量で済みましたが、1.5倍である1,500円分の労働量をこれまでと同じ時間でこなさなければいかなくなることになるのです。

すると、今まで以上に一人あたりの労働量が増えることになりますので、楽になることはなく、結局幸せになれるとは限らないのです。

このように、時給を上げると働き口が減り失業者が増えて働けなくなる人が多くなるだけでなく、働くことができる人も長時間働かなくてはならなくなるのです

これじゃあ幸せになれる人が出てくるどころか、みんな一緒に不幸になってしまいます。

結局のところ最低賃金を上げることで弱者の雇用が失われることにつながるのです。

人を雇おうとする企業に賃金の設定や解雇の規制をすることはできるけれども、「人を雇え」と雇用を強制することは不可能なんです。

デモに参加している人の中でも、もし仮に時給が1,500円の世界だったとしたらアルバイトという席の取り合い競争が求職者どうしで激しさを増し、その競争に負けていたら、そもそも雇ってもらうことさえできなくて事態はもっと酷い状況になっていたのではないでしょうか。

もしこうなって、デモの参加者が働けなくなると、「企業はもっと人を雇え!」と要求するのでしょうか。それとも逆に「時給を下げてみんなが働けるようにしろ!」となるのでしょうか。

僕がデモの内容に賛同できない一つ目の理由はまさにこれで、矛盾しているにしても甚だしいと思うのです。

生活を保障するのは企業ではなく国

今回のデモの主催者のホームページを見ると、格差と貧困の解消を目的としており、概ね現在の低い賃金のままではまともな生活ができないと思った人々が参加しているということなのだろうと解釈しましたが、よく考えてみると、僕たち国民の生活の保障をするのはあくまで国であって、決して企業ではないのです。

よって、生活のためであるならば、デモの主張が「時給を上げろ!」というのは冒頭にも書いたように、どうもお門違いだというのが僕が思うこと全てであって、生活の保障を訴えるのであれば企業ではなく首相や厚生労働大臣など、国に向けて社会保障の充実やベーシックインカムの導入等の声を上げるべきなんです。

会社が国民の生活を保障する義務はどこにもありません。

営利を求める企業に国民の生活を保障しなければならない義務がどこにあるというのでしょうか?

もっというと、企業も結局のところ私人でありデモの参加者や僕たちと同じ国民の立場なんです。

それはどういうことかというと、分かりやすく言うと、例えば、極端な話、あなたの隣に住んでいる人が生活に困っていたら、あなたがその人の生活を保障してあげなければならないと言っているようなものです。

生活の保障、そんなことは企業ではなく国が率先して取り組むべきことだと僕は思うんです。

国民が国民に、僕があなたに「隣の人、生活やばそうだから面倒見てあげてね」と言っても「そんなの知らんがな!」と言われるのがオチです。

だから、デモの主張として生活の保障を掲げるのであれば、企業ではなく国に文句をいうべきです。

国民に安全・安心な生活を保障するのは国なんです。

デモの参加者はここら辺を混同して履き違えているのではないでしょうか。

日本国憲法にも記載があるように「健康で文化的な生活」を保障するのは企業ではなく国ですからね。

第二十五条

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

時給は逆に下げるべき?

賃金は上がった方が良いと思いますが、僕は強制的に上げるべきではないと思っています。

上に挙げた図ですが、上記で説明した経済学の理論に基づくと、逆に最低賃金を下げると当然賃金は下がりますが、働くことができる人数が増えることになります。

世の中には元気で不自由なく身体を動かせて働くことができる人だけではありません。

高齢化もさらに進んでいますし、介護、病気、障害、精神疾患、その他家族の事情など何らかの理由で働けない人はたくさんいます。

同じ低収入で社会的弱者の立場でも、そのような人たちにとっては強制的に時給が上がることによって、働く場がなくなってしまうことになり、最低賃金が上がることに反対する人もいると思うんです。

そうなれば賃金は確かに下がりますが、今までそのような事情で働けなかった人にも雇用の機会が巡ってきて、少なくとも、全員不幸にはならないと思うんです。

個人差はあると思いますが、僕は1,000円が1,500円になるより、もともと0で何の価値もなかったと思っていたものが100円や200円になる方が嬉しいと感じます。

さらに、お年寄りや病気で療養している人なんかは1時間1,000円もいらないけれど、1日100円とか200円ぐらいで、もっと気軽にできる仕事があればいいのになあと思う人もいるはずです。

うつ病など病気の人の中でも外に出ることができる人は、お店や会社で雇われて働くのはちょっとハードルが高いけれども、散歩ついでに配達みたいなものでお小遣いがちょっとでも稼げればいいなあと思う人もいます。

もちろん、働いている人だって待ち時間や空き時間を有効に使ってできるなら、その時間でちょっとでも稼げればと思う人はたくさんいるはずです。

そういう人たちの働くというか社会に参加できる場を提供するためにも、例えば、1つにつき報酬100円で近所の知っている家に軽い荷物やお届け物を散歩がてらに運んでもらうといった小さな仕事を個人が請け負うことができる仕組みなんかがあれば、現在何かと話題のドライバー不足に陥っている運輸業も助かって一石二鳥なのではないかと僕は思うわけです。

もっというと、雇用されている・されていないに関わらず、たくさんある仕事をみんなで分け合えるワークシェアリングのような仕組みがあると、それぞれの人の事情やニーズに合わせて働くこともできるし、「アルバイトだけだと今月は給料が少ない」と思ったら、そのような仕事で稼いでアルバイトで足りない分を補填(ほてん)するような働き方も十分可能になってくるのではと思います。

もちろん、これを実現するにはさまざまな課題がありますが、いずれにしてもアルバイトがするような単純作業は人工知能がするようになっていくのでこれから先、給料が下がることはあってもどんどん上がっていくということはないに等しいでしょう。

むしろ、世界的にそのような流れになっていて、いずれにしろ企業は労働者をロボットに置き換えないと国際競争で勝てなくなり、経営が成り立たなくなってしまう状況は避けられないと思うので、その中で「人間の労働者の給料を上げろ」というのは時代に逆行していますし、そもそも不可能なのではないかというのが僕の見解です。

これは個人的な意見ですが、僕は労働の価値を時間という時給制で計るということにそろそろ限界が来ていて、どれだけ働いたかではなく、どれだけの価値を生産できたのか、つまりは生産性という観点で労働の価値を計らないと企業も個人もやっていけない厳しい世界になってきていると思っています。

それなら給料アップに声を上げるより、自分の市場価値を高める努力をしたり、生産性をより高める訓練をしたりする方が良いと思うのです。

そして貧困や格差解消、生活の安定を訴えるのならば国に声を届けなければなりません。

最低賃金がたとえ2,000円になっても3,000円になっても失業する人はいるし、働けない人が一人残らずいなくなるわけではありません。

真面目に働いても食うことができない、何も悪いことをしていないのに生活さえできない、それが異常事態だと思うのならば、企業ではなく国にちゃんとはたらきかけなくてはなりません。

その声を届けるためにデモを行うのは良いですが、雇用と社会保障やセーフティネットをごちゃまぜにして考えては何も解決しないどころか事態は混乱してますます悪化するだけです。

賃金は上がるべきだとは思いますが、それは経済成長に伴って上がるべきものであり、強制的に上げるものではないと思うのです。

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大ちゃん

社会人1年目で就職した会社で過労・睡眠障害によりうつ病を発症後、休職から退職に追い込まれた26歳の男。現在はうつ病療養の傍ら複数のサイトを運営。当ブログ『夢民島』は毎月5万人以上の人に読まれています。 [詳細]

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