うつ病無職が考える 働いたら負けは本当だった【ただし語弊があります】

働いたら負け

こんにちは。うつ病回復期で無職のだいだいです。

いきなりですが、僕は会社で働き続けた結果、うつ病を発症し無職となりました。

今は実家で療養しながらこのブログの記事を書いています。

今回はそんな僕が果たしてこの日本社会において、

「本当に働いたら負けなのか?」

考えたことをまとめてみようと思います。

目次

「働いたら負けかなと思ってる」

今から10年以上前でしょうか。

どこかのテレビ局の情報番組で無職の男性が「働いたら負けかなと思ってる」と言うインタビューがインターネット上を中心に話題となり、賛否両論さまざまな意見が某ネット掲示板を中心に展開されています。

僕は冒頭でも述べたとおり、会社で働き続けた結果うつ病を発症し無職となった過去があり、現在は回復期を迎えたものの、うつ病の諸症状と闘いながらなんとか生きています。

もちろん、うつ病の症状には調子の良い時と悪い時の波があるので、決まった時間に外で働くことができなくなってしまいました。

そんな僕が思うことはこの「働いたら負け」という意見にはおおむね(80%くらい)賛成です。

だって仕事を頑張りすぎて心身に異常を来たし、これから先も働いて収入を得ようと思っていたのに、働き過ぎが原因でうつ病になり、今となっては労働力を提供することが困難になった僕からすると、そう考えるのも必然のことです。

現に働きたくても働けない人は無職の人のうち3割以上います。

原因は僕と同じ「けが・病気のため」です。

そんな人々が「働いたら負け」と思うのはあながち間違っていることではないと僕は思います。

個人的には「人生の残りの健康でいられる時間」を削ってまで働き続けることは人生という長期的な視野でみると最適な選択肢ではないと思います

資本主義経済で「働く」ということ

この国日本を含め、世界の多くの国は「資本主義」という経済システムで成り立っています。

僕も中学校や高校の社会科の授業で習いましたし、大学の経済学の講義でも何度も登場する言葉です。

専門的な話となって少し難しいですが、ドイツの経済学者カール・マルクスは著書『資本論』の中で、資本主義とは「生産手段が少数の資本家に集中し、一方で自分の労働力を売るしか生活手段がない多数の労働者が存在する生活様式」と定義しました。

上の記述から、資本主義の基本原理としては「生産手段を持たない賃金労働者を使用して利潤を追求する社会システム」のことです。

働かなくても莫大な収入を持つ人々

億万長者とも言われる資産家がこの世には存在します。

アメリカではマイクロソフトの創設者であるビル・ゲイツ、日本ではファーストリテイリング(ユニクロ)の社長である柳井正やソフトバンクの社長である孫正義が有名ですね。

これらの資産家は自分があくせく働かなくても莫大な収入が入ってくる資産(システム)を築き上げました。

2018年現在、このような大富豪が世界の富の半分以上を持っています。

働いても働いても給料は上がらない労働者たち

一方、毎日会社で一生懸命に、長時間働いて働いて働き続けても、一向に給料が上がらず、生活すら間もならない労働者がこの国にはたくさんいます。

サービス残業や違法な長時間労働を課す労働基準法を守らないブラック企業、そこで会社を辞めたくても経済的な問題や世間体を気にして働き続ける社畜。

そして生活保護以下の給料で働き続けるアルバイトやパート、派遣社員などの非正規雇用の労働者。

「失われた10年」がいつのまにか「失われた20年」になり経済成長が低迷している日本。

このような状況で普通に労働者として働いていても給料は上がるどころか下がっていく一方です。

また、過酷な環境で働き続けていると、僕のように心身を壊しうつ病などの精神病を患うリスクもあります

こんな環境下ではやはり「働いたら負け」と言う意見は筋が通っているかと思います。

「働く」=「雇用される」だけではない

では、会社で働くことを辞めて冒頭のインタビューに答えるような無職になれば勝ち組になれるのでしょうか。

残念ながらそうとはなりません。

現在、無職の僕ですが、療養する時間的余裕は生まれましたが、人生の選択肢を広げる経済的余裕はなくなりました。

幸い僕は実家暮らしで親に寄生して生活できるパラサイトシングルですので、今日食べるご飯に困るといったようなことにはなりませんが、保険料や通院・投薬のためのお金を切り崩して生活するのがやっとというところです。

会社に雇われるということ

どこかの会社(組織)に雇われるということは、自分の労働力を会社に提供する代わりに対価となる賃金(給料)を得て、その得た給料の中で生活費を賄うということです。

しかし、会社に雇われ続けると大きなデメリットがあります。

それは自分が出した成果のほとんどを会社側(社長や経営者などの資本家)に搾取されるということです。

例えば、あなたがスーパーマーケットで雇われて働いているとします。

今月は売上が好調で社員一人あたり100万円の利益をあげることができました。

そのスーパーで働いている従業員が仮に10人いるとすると、単純に計算して100万円×10で、合計1,000万円の利益が出ました。

しかし、あなたや他の従業員の給料は先月と変わらず月20万円でした。

残りの80万円はあなたの利益ではなく会社の利益となります。

あなたや他の従業員が出した成果であるにもかかわらずです。

この場合、従業員が10人いるので会社(スーパー)の利益は800万円です。

このスーパーの社長は何もしなくても労働者を雇ってそこで働いてもらうだけで月800万円の利益を得ることができるのです。

(※これを経済学の専門用語では「剰余価値」と言います。)

資本家側にまわれば勝ち組

では、どうすれば資本家側になることができるのか。

それは「働く=雇用される」という概念を捨てなければなりません。

「懲役40年」

あなたもどこかで聞いたことがあるかと思います。

大学を卒業し新卒として会社に雇用されると、定年を迎える40年後まで、まるで刑務所で暮らすかのように会社の言いなりになって働かなければならない。

自由に暮らせるのは老後を迎えてから。

そんな状況を皮肉で表した言葉がこの「懲役40年」です。

未だに大学を卒業すると企業で働くことが普通になっていますが、経済成長や景気の上昇が見込めず、ブラック企業やブラックバイトが蔓延しているこの昨今、果たして、会社に雇われ続けるのは賢い選択なのか、僕は疑問に感じています。

「働く=会社に雇われて働く。」

この考えを捨てなければこの過酷な労働環境や低賃金から逃れることは一生できないでしょう。

そんな時代になってきているのが事実です。

自分の資産を構築するためにに働く。

資産家側にまわりたければ自分が働かなくても収入が入ってくる資産(システム)を創ることが必要です。

幸い現代はインターネットの普及でネットでお金を稼ぐことも以前と比べれば簡単になりました。

ネットで検索すると勤めている会社以外から収入を得る手段はたくさんあることがわかります。

現にアメリカでは労働者の3人に1人が会社や組織に属さずに働く「フリーランス」という働き方が実践されています。

日本は遅れてアメリカの文化が入ってくるので、いずれそのような人たちが増えていくだろうと僕は予想します。

まとめ【「働いたら負け」の本当の意味は「雇われたら負け」だった】

以上のことから「働いたら負け」は本当だと思います。

ただし、これは働くことを「雇用される」と前提した場合に限ります

ここまでの考察から、「働いたら負け」の実態は「雇用されたら負け」ということでした。

幸い僕のような無職やニートの場合、会社で雇われている人と比べれば時間的な余裕はたくさんあります。

その限られた時間をどう使うのかはあなた次第です。

資本主義社会である以上、資本を多く持つ者が勝ち組になるのは必然なことです。

どっちみち人は働かなければ生きていくことはできません。

上で紹介した資産家も初めから大金持ちだったわけではないはずです。

しかし、会社のために働くのか、自分の資産を創りだし将来の自分のため、そして愛する人のために働くのか

会社のために働いても残るものは何もありません。

(僕のようにうつ病という負債を抱えることにもなりかねません。)

なぜなら、会社に提供した労働力は自分の資産にはならないからです。

これを意識して行動することがこれからの資本主義社会、競争社会を生き抜いていくためにはとても重要なことではないかと僕は思います。

最後に

「働く」とは「傍(はた)」を「楽にする」ということから生まれた言葉。

「傍」とは他者のことです。

あなたにとってその傍とは会社の社長や役員、株主のことですか?

それとも家族や友達、恋人のことですか?

働く意味は人それぞれだと思いますが、その他者があなたが勤めている会社の社長や経営者・株主なのか、それともあなたの大事な人のことであるのか一旦立ち止まってよく考えてみることが必要だと僕は思います。

今回のお話は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 
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